テレビがあるから生きられる

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「ブラックペアン」が終わってしまった

TBSの医療ドラマ「ブラックペアン」。

原作は未読。
チーム・バチスタ」シリーズのテレビドラマはほぼすべて観ているといった状況。


第1話を観た当初の印象は、二宮和也が演じる「免許のあるブラックジャック」という感じ。また、竹内涼真小泉孝太郎内野聖陽市川猿之助といった脇をかためる俳優人がとても豪華だと思う。

 

ドラマとしては、やはり主人公「渡海征司郎」(二宮和也)のダークヒーローぶりがいかしている。医局には興味はないが(本当の目的があったため)、手術の腕は天下一品。腕を振るう際には法外な料金を請求する、といったところで、「免許のあるブラックジャック」という印象が決定付けられた。「ブラックxx」というネーミングにも、多少そういった意図が隠されているように感じた。

 

本ドラマの良かったところは、手術シーンのリアリティーである。生々しい臓器がしっかり映っているのがいい。また、血が噴き出す中で、テンポよく、さっさっと縫いまくる二宮和也がとても印象的。「手術の基本は縫うことにあり」みたいな感じで、手術のプロがうまく特徴づけられている。

規格外に手術がうまいとか、医局に背いて己の腕一本でやっていくという意味では「ドクターX」に近いイメージなので、医療ドラマ好きな人なら誰でも楽しめるようにもなっている。

口癖の「じゃま!」もおもしろい。

 

調べたところ、本作は「チーム・バチスタ」シリーズと同じ世界、同じ時間軸にあるドラマとなっていることがわかった。
具体的には、舞台は同じ「東城大学医学部付属病院」で、時代は1988年と「チーム・バチスタ」の20年ほど前である。
そのため、「チーム・バチスタ」シリーズのファンとしては、おなじみの登場人物が共通して存在していることに注目したい。

 

軽く調べた感じでは、次のような登場人物がいるようだ。

このうち特に注目してしまったのは、花房美和である。「ブラックペアン」では葵わかなが演じているが、「チーム・バチスタの栄光」では白石美帆が演じていたことで、とても印象的なキャラである。「チーム・バチスタの栄光」でも少し影がある感じだったが、それもうなずける過去の事件といえる。

 

田口公平(チーム・バチスタの栄光~)伊藤淳史 → 森田甘路
高階権太(チーム・バチスタの栄光~)林隆三 → 小泉孝太郎
垣谷雄次(チーム・バチスタの栄光~)鶴見辰吾 → 内村遥
花房美和(チーム・バチスタの栄光~)白石美帆 → 葵わかな
藤原真琴(チーム・バチスタの栄光~)名取裕子 → 神野三鈴
速水晃一(ジェネラル・ルージュの凱旋~)西島秀俊 → 山田悠介
猫田麻里(ジェネラル・ルージュの凱旋~)猫背椿 → 趣里

 

そんな「ブラックペアン」が、ついに最終回を迎えた。佐伯清剛教授に対して、ずっと恨みをぶつけていたかのような、渡海の真の目的が明らかになり、しかもそれが渡海が理解するものとは少し違っていたのが衝撃的だった。それも込みで、おおむね納得のいくラストだったように思う。ひとつ謎が残されているとすれば、なぜ猫田が渡海にあそこまで懐いているのかぐらいなものだろう。

 

チーム・バチスタ」の(ドラマの)ファンとしては、久しぶりに毎週わくわくさせてもらったドラマだった。